この時に至ってようやく自分なりに認識したとは、今更ながらと言ったところですが、
まあ、少なくとも私に限っての話なのかも知れません。
それでもご参考になれば幸いです。
まずは、以下の英語文を同じような意味になるように、
ドイツ語文に書き換えてみてみましょう。
My boss believes that everybody loves him.(Duolingo)
それぞれの英語単語に該当するドイツ語単語へと置き換えてしまえば、
ドイツ語文は簡単に作られてしまいます、と思いますか?
やってみましょう。
Mein Chef glaubt, dass jeder liebt ihn.
上のドイツ語文は英文を正に一語一語に対応するかように、
ドイツ語単語で置き換えたと言えるでしょう。
で、このドイツ語文は問題なく通用するのでしょうか!?
わたしは最初、このドイツ語文はどこにも間違いはない、と思いました。
が、試しにと Google Translate に自動翻訳させてみました。
と、どうでしょう!?
別のドイツ文が目の前に現れてきました。
独訳文 ↓(一行下をカーソルでなぞって見てください)
Mein Chef glaubt, dass ihn jeder liebt.
自分では正しいと思っていたのに、
そうではないよ、と見せてくれているかの、ようだ。
教えてくれてもいるのかも。
目から鱗が落ちる感覚を覚えたとはこういうことでしょうか。
グーグルの翻訳は本当に正しいのだろうか、
とちょっと疑問視したくもなりましたが、
諦めました。
別の翻訳サイト、たとえば Reverso を使って、
同じように英独翻訳をやらせてみたら、
全く同じ独文が現れて来た。
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元々の英文と訳出された独文を見比べてみると、文構造は殆ど同じと言って良いでしょう。
「主文」があって「副文」が続くという構造です。
英文も独文も、「主文」の中には、主語と動詞が含まれている。
英文も独文も、「副文」の中には 主語と動詞と目的語が含まれている。
「主文」と「副文」を繋いでいる接続詞も同じ役割を担っています。
さて、独文中の「副文」に注目してみましょう。
「主語」、「動詞」、そして「目的語」と順番良く書き出されていると思いきや、
そうではない、そうではないのです!
実は「接続詞」dass に続く「副文」の中、直ぐに「目的語」が来ている、
そして「主語」が、そして「動詞」となっています。
どうして?
「副文」の中では、「動詞」が最後に来るというのが通例になっています。
その通りですね。
でも、「主語」の次には「目的語」が来る筈と思っていたのに、ところがどっこい、
といった、前後の位置が入れ替わっているかのような訳出となっています。
これはちょっと不思議だ、変だ、と言うのか、
意外や意外、と言えば驚きの思いが伝わるでしょうか。
まるで倒置文の、別の一種のようです。
思うに、どうも「目的語」が曲者のようですね。
「目的語」の中身次第では「主語」と「目的語」との位置が引っ繰り返えってしまうのか!?
まあ、そういう約束になっている場合があるのだ、
それがドイツ語文作成上の「原則」になっているのだろう、
と私は推理しました。
何が決め手になっているのか、もうお分かりでしょうか。
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事後談。
もう一つ別の翻訳サイト Deepl を使って、当該の英文を独訳させてみたら、
私訳した Mein Chef glaubt, dass jeder liebt ihn. も正しい?訳出例として現れてきていましたよ。
ということは、「目的語」が「主語」の前に出っ張っても、「主語」の後ろに続いても、どっちでも良い、
そう、結論づけるられるということでしょうかね。
この Deepl は Google Translateやその他よりも性能が良いという評判のようです。
最近流行りのKIを駆使した仕様になっているそうな。
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