でも、そんなに粋がって強調するほどでもありませんよね。
-nis -nis -nis といった語尾がくっ付いている、そんなドイツ語名詞を今、耳を澄まして聞き取ろうとしています。
意識を集中して脳に記憶されている、そんな単語を引っ張り出そうとしています。
そう、何を今更と思われるかもしれませんが、そんな単語の存在を今まで特に意識していた訳ではありませんでした。
意識したのか、それとも無意識であったとしても、語尾が同じ、そんな単語を過去、実際、何度となく目にしていた筈。
語尾が同じ単語はこの -nis の例一つだけとは限りません。
他にも語尾が同じ単語の例はいくつもあります。
-heit とか -schaft とか -tion とか。- mus とか。
× ×
今、そんな -nis単語を思い出すままに下にリストアップ(ダウン?)してみました。
勿論、順不同。
1. Ergebnis
2. Ereignis
3. Gefängnis
4. Erlebnis
5. Zeugnis
6. Verständnis
7. Erkenntnis
8. Missverständnis
9. Bekenntnis
10. Besorgnis
11. Bedürfnis
12. Geheimnis
13. Geständnis
14. Verhältnis
15. Gedächtnis
16. Finsternis
17. Verhängnis
18. Einverständnis
19. Erlaubnis
20. Ersparnis
21. Bündnis
22. Erzeugnis
23. Wildnis
24. Geschehnis
言うまでもありませんが、ドイツ語名詞には文法上の「性」が備わっています。
三種あります。Der か Die か Das か、どれかです。
そこで -nis 付きのドイツ語名詞の「性」はどうなっているのでしょうか?
敢えて定冠詞抜きで、名詞を思いつくままにリストアップしましたが、
「性」を知らずしては、文中で正しく使えません。
だから「性」も一緒に、同時に、覚える必要が絶対にあります、と教えられる。
☆ ☆
上のリストでは定冠詞が付かないままの、いわば無冠詞付きの、
裸の名詞だけを思いつくままに羅列しました。
今度はそれら一つ一つの「性」別に基づいて、改めてリストアップ(ダウン?)して見ましょう。アルファベット順。
不思議なことに、と言うのか、面白いと、言うのか、
何故だろう、と不思議に感じてしまう、と言うのか、
nis 名詞には男性定冠詞の der が付かない、ようです。
今までの所、見出せませんでした。が、もしかしたら、あるかもしれません。
ここで一つ、大きな問題があります。
-nis 付きのドイツ語名詞の前には定冠詞として、Die もしくは Das が付けらるという事実。
でも、Die になるのか、Das になるのか、それが悩ましい問題になるのではないでしょうか。
Die になる単語、Das になる単語と、どちらかになっているのでしょうが、
そこには何等かの決まりや規則でも見いだされるものなのでしょうか。
Die になるのか、それとも Das になるのか、それは結果論であって、
事前にどちらかに決める、または決められるものはないのかもしれません。
つまり、Die であって Das ではない。
または、Das であって Die ではない。
そこに何らかのルールのようなモノは見出せない。
いわば最初から Die か Das になっていて、どうしてそうなのか!?といった
疑問は最初から受けつられないようになっている。
Die だから Die なのだ。
Das だから Das なのだ、と答えるしかない。
どうしてこの単語にあっては Die であって、Das ではないのか。
どうして別の、この単語にはあっては Das であって Die でないのか。
問答無用ということになるのでしょうか、ね。
女性名詞(+語尾"nis") (11)
die Besorgnis
die Betrübnis
die Empfängnis
die Ergebnis
die Erkenntnis
die Erlaubnis
die Ersparnis
die Finsternis
die Kenntnis
die Vorkenntnis
die Wildnis
中性名詞(+語尾"nis") (23)
das Ärgernis
das/die Bedrängnis
das Bedürfnis
das Bekenntnis
das Bildnis
das Bündnis
das Eingeständnis
das Einverständnis
das Ereignis
das Erlebnis
das Erzeugnis
das Gedächtnis
das Gefängnis
das Geheimnis
das Gelöbnis
das Geschehnis
das Geständnis
das Hindernis
das Missverständnis
das Verhältnis
das Verhängnis
das Verständnis
das Zeugnis
☆ ☆
次に、名詞は普通、単数形と複数形がありますが、
この nis付きの、単数形名詞の複数形はどうなっているのでしょう?
実に簡単!
nis の代わりに nisse に入れ替える。はい、複数形が出来てしまう。
単数形 / 複数形
die Ergebnis / die Ergebnisse
das Bedürfnis / die Bedürfnisse
die Ersparnis / die Ersparnisse
以下、省略。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ドイツ語習得は日課となっていますが、ドイツ語文法を時に意識的に集中して学ぶこともその一環になっています。
ドイツ語文法は習得したと思ったら、もう忘れてしまっている。だから復習も欠かせない。反復練習もする。
しかし、文法ばっかりやっていると時に疲れるので、ドイツ語小説も手にして気分転換を図っています。
以前にも書きましたが、Chrlotte Link は私のお気に入りの一人です。
ドイツ語推理小説を読みながら、実はドイツ語文のスタイル、使われている単語、
つまりまだ一度もお目に掛かったことのない単語をチェックしたりしてドイツ語使用に慣れようとしています。
Charlotte Link の推理小説のシリーズものをわくわくしながら読んでいました。
続編の第5編がこの8月に発刊される。
今から楽しみにしています。いつの間にか60歳になられたようです。
この所、語尾が -nis のドイツ語名詞を降って湧いたように突然意識し始めたからでしょうか、
小説やらのドイツ語を読んでいると、筋を追うだけではなく、
いつの間にか語尾が -nis のドイツ語名詞を目ざとく見つけ出しては、
その文法上の性は何だろうかと推理したりして、内心喜んでいる自分。
意識次第では、または視点次第では、どのようにでもドイツ語文は読めるということでしょうか、
と言うのか、そんな風にして読んでいる今の自分。
推理小説をわくわくしながら読みながらも、並行して特定の単語狩りに勤しんでいる自分。
そうでもしないと読む進んで行っても途中で投げ出してしまったりして、結局、その一冊を完読できない、
そんな自分だった過去から脱却するための新たな企てを無意識のうちにもやっている。