いわゆる「単複同形」というドイツ語名詞がある、らしい。ご存知ですよね。


「単複同形」のドイツ語単語?

 そんな単語一つだけでも良いから、例を上げてみませんか。思い出しますか。

 そう急に質問を出されてもそう簡単に答えは返せません! そうですか?

 そうかも知れませんね。






Finger というドイツ語名詞はいわゆる「単複同形」のリストに載っているそうです。


でもですよ、単語それ自体をひっぱり取り出して来て、「はい、これは単数形です、と同時に複数形でもあります! どうですか?」、
と言って来て貰ってもそう簡単に納得は出来ませんよ、ね。それがなにか、ですよ、ね。

「単複同形です」、と教えられてもそう簡単には首肯できません。出来ますか。
具体的に例を見せろ、と煩悶、いや、反問したくもなりませんか。




  *  *

いわゆる単複同形の単語を使用するに当ってはどうやって区別させているのでしょうか!?

これはとっても重要ですよね。

これは単数形、それは複数形を意味している、意図している、
と読者に、または聞いている人に分からせなければ、
どっちがどっちなのかとどっちとも混乱を引き起こすだけでですからね。


剥き出しの単語そのものに単数複数形を語らせることはできないようになっている。

だったらどうするのか。

単語を巡る環境に助けて貰うしかないようです。
そういう環境でしか実用的に使われることはないからですよ、ね。


「指一本」をドイツ語で表現するとどうなりますか。 

 ein Finger


「指二本」の場合はどうなりますか。

 zwei Finger


「指三本」だったら?

 drei Finger



名詞の前に付いた修飾語(形容詞等)を見ることで、
その名詞の単複が判断できるようにもなっている、らしい。

素晴らしい。

絶対に混乱を来すことはないでしょう。

Gott sei Dank! などと両手を叩いて歓喜しましょうか。

いや、そう安安と喜んではいられません。



    *  *

実は、名詞の語尾変化、つまり格変化のことも忘れてはなりません!

こちらの方がもっと重要だと思います。

格変化までもが単複同形ということにはさせない筈です。
そうであったとしたら、混乱しそうな頭の中はますます混乱してバンザイしたくなる一方でしょう。

格変化の各変化を見せつけることで、混乱阻止を意図しているらしい、と見て取れますか。

なんだかねえ、複雑なドイツ語だなあ、とウンザリ、投げたくなりますか。

ドイツ語初心者だった頃のわたしはそう感ぜざるを得ませんでした。

     Singular    Plural
Nominativ: der Finger / die Finger
Genitiv:   des Fingers / der Finger
Dativ:   dem Finger / den Fingern
Akkusativ:   den Finger / die Finger


以上のリストから何が了解できてしまいますか。

”der Finger” を見たら、
それは「単数1格」
または「複数2格」かも。
でもどっちかに決まることになるでしょう。

”die Finger” を見たら、
それは「複数1格」
または「複数4格」かも。
でもどっちかに決まることになるでしょう。

”des Fingers” をみたら、
それは「単数2格」、
一つしかない!
と断定出来ます!

”dem Finger” をみたら、
それは「単数3格」、
一つしかない!
と断定出来ます!

”den Finger” をみたら、
それは「単数4格」、
一つしかない!
と断定出来ます!

”den Fingern” をみたら、
それは「複数3格」、
一つしかない!
と断定出来ます!

断定できる、ということは精神衛生上、とって良いことだとおもいます。

因みにジェームズ・ボンドの Goldfinger は単複同形を意味しているのでしょうか!? 
どなたかコメント願います、笑。




以上、ご覧の通り、単数形の定冠詞が DER、DIE, DAS のどれかであったとしても、複数形の定冠詞としては DIE(1格、4格)が付くことが了解出来るでしょう。

さて、ここで突然ですが、ちょっと嫌らしい質問を出します。
ドイツ語名詞単数形に "DER See" がありますが、この複数形は "DIE See" でしょうか、ね? 

DAS Weite というドイツ語単数名詞の複数形は DIE Weite でしょうか。

DAS Steuer というドイツ語単数名詞の複数名詞は DIE Steuer でしょうか。




    *  *

昼食のテーブルにて。

テーブルの上に見出されるモノの中で単複同形のモノはあるだろうか、
と口をモグモグさせながら、一つ一つのモノモノのドイツ語単語を思い出そうとしていました。
反芻と復習ですね。


● Teller はどうか。

 「皿一枚」はドイツ語ではどう表現するのか。

  ein Teller

 「皿二枚」はどうか。

  zwei Teller だろうか。

  以下、省略。
 


● Messer はどうか。

  ein Messer だっただろうか。

  zwei Messer だっただろうか。



● Gabel はどうか。

 ein Gabel だっただろうか。
 それとも eine Gabel だっただろうか。

 そうなんですよね、男性または中性名詞だっただろうか、それとも女性名詞だっただろうか。

 zwei Gabel だっただろうか。



● Löffel はどうか。

 ein Löffel  だっただろうか。

 zwei Löffel だっただろうか。


さあ、正解はどうなっているのでしょうか!

何とかして知るしかない。




復習を兼ねて、纏めて置きます。
未だに(私にとっては)紛らわしく感じてしまう、テーブル上の、4大食器とでも言えましょう。

  単数     複数
der/das Teller > die Teller

der Löffel > die Löffel

der/das Messer > die Messer

die Gabel > die Gabeln



*  *

あの無料外国語(ドイツ語を始め主だった外国語が自由選択できます)習得ソフトウェア上でのドイツ語習得作業をできるだけ毎日やっていると、次第に同じ単語が何度となく出てくる。

そんないわゆる「単複同形」の単語をここに至って、今、もうひとつ思い出しました、よ。

Mädchen です。

「単複同形」の単語とは、其の単語に定冠詞が付いていない、付けていない、
いわば裸の単語、”無冠詞”の単語に限って云々しているだけなのですよね。


Mächen 定冠詞付き(1格)単数形は、 das Mädchen  ですよ、ね?

Mächen 定冠詞付き(1格)複数形は、 die Mädchen  ですよ、ね?


Mädchen という”無冠詞”の名詞をそのまま取り出してきて、これは「単複同形」の名詞です、
と教えて貰えるのは別に悪くはないでしょうが、それが何か、となりませんか。なんとかなりますか。
なんともなりませんか。

das Mädchen という2語を見た場合、名詞の単数1格形でもあるし、4格形でもあり得る、と一応、想定できます。
Finger に関して上で、単複名詞格変化、語尾変化を見た時に既にその2通りは了解済みですよね。

die Mädchen という2語を見た場合、名詞の複数1格形でもあるし、4格形でもあり得る、と一応、想定できます。


         Singular / Plural
Nominativ: das Mädchen / die Mädchen
Genitiv: des Mädchens / der Mädchen
Dativ: dem Mädchen / den Mädchen
Akkusativ: das Mädchen / die Mädchen

長いこと単数形 Mädchen 使用の独英作文に慣れ親しんで来ていたのです。
が、ある時、複数形Mädchen の使用を必要とする独英作文が課題として出て来ていたのでした。
が、今まで通りの単数形を書いてしまった。しまった! と、まんまと引っかかってしまった経験があります。

まあ、間違えても次はもう間違えまい、間違えないように、と自分に言い聞かせているのです。
なぜ間違えるのか、分かりますか。注意散漫でしょうかね。忘れてしまっていたからでしょうかね。
まだ当該ドイツ語単語の使用に慣れていなかっただけでしょう?

為せば成る、成さねば慣れぬ何事も。




ご精読ありがとうございます。

以下、例として挙げた「単複同形」名詞だけではなく、他にももっとあるに違いありません。
「単複同形」名詞の探検または検索の旅に出てみませんか。全部でいくつあるのでしょうか、ね。

その単語については、「単複同形だ!」と自信を持って言える、そんな何かヒントとなるものが
見出されるものなのでしょうか、どうなのでしょうか。

慣れでしょうか、慣れによる直感でしょうか。例えば Der Schnee は如何でしょう

der Adler / die Adler
das Brötchen / die Brötchen
der Fehler / die Fehler
das Fenster / die Fenster
das Gemüse / die Gemüse
der Gürtel / die Gürtel
der Helfer / die Helfer
der Henkel / die Henkel
der Onkel / die Onkel
der Pullover / die Pullover
der Regen /die Regen
der Spiegel / die Spiegel
der/das Teller / die Teller
das Wetter / die Wetter
das Zimmer / die Zimmer

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