ドイツ語名詞の語尾が - r n で終わっているのを見る、これってなに?


ドイツ語文を読んでいると時々、お目にかかる。
別に何の不思議もないのですが。

でもこのちょっとした謎が解けないまま、読み続けている。

あ、またもここにも - r n になっている単語がある。
そんなことに構わず相変わらず読み続けている。
あれ、またも出てきている。 

この - r n という語尾はどういうことなのだ!?

とうとう何故そんな風に書かれているのか、、、と
自分なりにクエスチョンマークを掲げるようになりました。


ドイツ語文法の規則に忠実に沿った書き方になっているに過ぎない、
それをいつの間に忘れてしまっていた。
その文法事項の一つを思い出し、気付かされた次第でした。


まあ、謎が解けてしまえば何の謎でもなんでもないことに終わるのですが、
それが終わらないまでは何故、何故と - r n に遭遇するたびに
クエスチョンマークが 灯るのでした。




       *  *

ドイツ語文法の初級で誰でもが学ぶ事項です。

典型的な例をあげます。ご存知でしょうが。
das Kind の 複数形は、 die Kinder。

die Kinder 格変化は如何でしょうか。
ドイツ語文法の復習を今しています。

1格 →
2格 →
3格 →
4格 →












1格 → die Kinder
2格 → der Kinder
3格 → den Kindern
4格 → die Kinder


その - r n を含んだ単語(そのものが複数名詞!)が入っている文、
その前後を見ると、
いや後ろは見なくても良い。前だけでよい。

その- r n を含んだ単語の前の方を見ると、大抵前置詞が見いだされる。

その前置詞がそこに出ていること故に(とドイツ語文法的思考に従って)
後ろに続く名詞(複数名詞の場合!)の語尾が- r n となって登場している、
また登場するだろうということが予想できる。

要するに、いわゆる3格支配の前置詞が後続名詞(複数名詞に決まっている!)に
そんな語尾、- r n をまるで暗黙の了解済ごとくに求めてくる。
それだけのこと。ドイツ語文法の初歩事項。


         *  *

- r n という語尾を含んだ単語を見たら、
それは複数名詞だと自ずから了解出来る筈。

今読んでいる最中のKrimi の中から例を引き出してきました。
Umgeben von Asphalt und Beton und glänzenden
Wolkenkratzern verließ Jessie
in der Spätsommerhitze oft ihre Eigentumswohnung,,,,,,,,,,,

Wolkenkratzer(M)(P) sehr hohes Gebäude, hohes Hochhaus; üblicherweise über 100 Meter hoch 
Wolkenkrazern (P)Dativ Plural des Substantivs Wolkenkratzer


- i e n という語尾を含んだ単語を見たら
それはそれは複数名詞と断定できる!!??





        *  *


すぐ上でこう書きました。
- r n という語尾を含んだ単語を見たら、
それは複数名詞だと自ずから了解出来る筈。

次の例は如何でしょう。

die Schwester の複数形は? die Schwestern に決まっている。

この複数形 Schwestern の格変化は如何でしょう?

1格→
2格→
3格→
4格→








1格→ die Schwestern
2格→ der Schwestern
3格→ den Schwestern
4格→ die Schwestern

以上のとおりですよね。

何を追加的に指摘したいかというと、
文の中に出てきた rn を含んだ単語をわざわざ探し出してこなくとても、
rn を含んだ単語は気がつけば、簡単に見いだせる。
ご存知でしょうが、名詞の複数形として rn のついた単語が結構見いだされるということでもありますが。
Geschwister → Geschwistern(3格)。
Eltern(←単数形はありません!)



だから、文の中で rn の付いた単語を見出したとしても、
その単語の前の方に、前置詞が見いだされるとは限らないといことがこれで分かるかもしれません。

Gleichzeitig kommt Büchern gerade in der heutigen Zeit
eine wichtige Rolle für die Empathieentwicklung und
- förderung zu. (Sebastian Fitzek)

rn のついた単語の前を見ても前置詞は見いだせません!

だったら前後のうち後ろを見たら前置詞は見いだされるのか、と問えば、確かに前置詞は見いだされるかもしれませんが、
その前置詞とrnを含んだ単語(どの単語かは一目瞭然!?)とは
直接関係はないでしょう、それともありますか。

どうして rnのついた単語がここに見いだされるのでしょうか。

それがわたしからの質問です。

以上です。

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