チェコ・プラハで外国人旅行者は一体何をする?
ドブリーデン!(Dobrý den)
もういちど、ドブリーデン!(Dobrý den)
これはジョークではありません。
今月末の3、4日間、チェコのプラハを訪れることにしたので、、、。
もちろん、この人生初めてのこと、
などと書くとちょっと大袈裟に聞こえるかもしれない。
そう書くことをもちょっと躊躇したが、もう書いてしまった。
削除するのも面倒くさい、そのままにしておく。
事実なのだから。
人生初めてのことだとしても、チェコのプラハはわたしが訪れようが訪れまいが、
そこにずっと存在していた。わたしの人生以上に長い長い存在であった。
いらっしゃい! いらっしゃい!
チェコは良いとこ、プラハは良いとこ、一度はお出でなさい、
などといった、そんな呼び込みを聞いた事もない。
チェコというとどんな人が目に浮かんでくるだろうか、とちょっと考えて見た。
東京オリンピックでのチェコ女性、体操選手が思い出される。今はどうなされているのだろう。
ドイツ歌謡界にはチェコはプラハ出身の、名前も神さまといった男性歌手がいる。
黄金の声の持ち主とも言われるとか。
チェコにはドイツ語で書いていた有名作家がいる(いた)。ほぼ100年前のプラハにて!
ある女性 Frau Milena への書簡をまとめて本にしたもの、
それは我がドイツ語人生始まりに手にした本でもあった。
作者はプラハ等でせっせと取り付かれたかのように手紙を書き捲くり続けていた。
この読者はやさしくすんなりと読めるだろうと思い込んで買った。
書簡を読むことを通してドイツ語の模範的な書き方に迫って行ける、
だろうとも思っていたことを思い出す。
書き出しは以下のように記されている。カフカ何歳のときだろうか。同じ春時だ。
(April 1920)
Meran-Untermais, Pension Ottoburg
Liebe Frau Milena
eben hat der zwei Tage und eine Nacht dauernde Regen aufgehört,
wahrscheinlich zwar nur vorübergehend, immerhin ein Ereignis
wert gefeiert zu werden und das tue ich indem ich Ihnen schreibe.
云々云々、と以下割愛。
すんなりと読めてしまいそうな手紙を通して当時の作者の動向をもたどって追体験して見る。
それはもう誰かが仔細にやっていることでしょうけれども、個人的に自分なりに追ってみる。
わくわくするではないか。カフカの心のうちが目の前に見えてくるかのような読書作業だ。
すんなりと読めない?
der zwei Tage und eine Nacht dauernde Regen だけで「主語」になっています。
昨今はオンラインで読もうと思えば読めてしまう! 実に時代は変わった。Letters to Milenaがあるとは知らなかった。
Das Schloss オーディオブック、奇妙な物語だということで最後まで我慢して聞くことが出来ず、
途中で投げ出してしまった。まだ付き合いは終っていないが。
作中の K とは著者本人のことも指しているのだろうか。
泊まるところは一ヶ月前から確保してある。
特別のお勉強料金ということでキャンセルはできない。
いや、出来ないこともないことはないかと思うが、
キャンセル、つまりその日にホテルに現れなかったとしても、
泊まらなかったとしても、
ホテル代はそのままホテルの銀行口座に納まってしまっていて、
返金はされない。そういう条件で予約した。
これはちょっとした賭けであった。
一ヵ月後、実際、何が起こるかわからない。
訪れることを阻止する何かがその日までに起こらないとも限らない。
でも、何も起こらないだろうと楽観的にずっと構えてきた。
あと、4、5日するとチェコはプラハの街角を歩き回っていることでしょう。
ホテル代には朝食は含まれている。
昼食、夕食は含まれていない。だから滞在期間中は外食だ。
チェコのプラハでは何を食べよう、
何を飲もう、何をしよう、何を見よう。
今年のプラハはもう春だろうか。
予想気温を見ると摂氏、7度とちょっとまだ春は遠いような。
いわゆる「プラハの春」が何10年か前に訪れようとしたことは忘れてはいない。
でも挫折、頓挫してしまった。
ソ連の戦車が国境を越えてやってきた。プラハの人々はどんな思いだったのか。
幸いなるかな、共産主義は死んだ。
同じ国の戦車が今度はウクライナの国境を越えてやってきた。
ウクライナの春はまだ遠いようだ。
オーストリアに長く住んでいても、ヨーロッパの近隣諸国へと出かけて行く理由がなかった。
だから今まで陸続きの外国へと行くこともなかった。
金もなかった、時間もなかった、関心もあまりなかった。
でも外国へと行くとなると心がなぜか、どう表現したらよいのか、
そう、こころが騒ぐ、期待のような不安のような。
チェコ語を一ヶ月間でマスター出来てしまえるだろうか!?
とチェコ語に接し始めたら、チェコ語ってちょっとこれは無理かも、
ということで今回は三日坊主で諦めてしまった。
次回があるかもしれないので、完全に諦めてしまった訳ではないが。
簡単な挨拶ことばだけは覚え(ようと)た。
ドブリーディン!(Dobrý den)
この挨拶ことばは重要だというので、一生懸命発音練習して覚えた。
ちょっとロシア語相当語にも通じるような発音。
さて、プラハで通じるかどうか、ちょっとテストに行ってきますといった風でもある。
「ありがとう」は何と言ったか?
またも忘れてしまった。
もう一度、二度、三度と確認してみよう。
「さよなら」は何と言ったか。
こちらのサイトで即席習得を試みています。
ナスホダノ と聞こえますね。(Na shledanou)
「ありがとう」は デクイイ(Děkuji) とわたしの耳には聞こえますね。
デクイモノホクラット(Děkuji mnohokrát!)
今となっては、カタカナで書き出して、
お手本を真似してそれらしく発音してみるしかない。
ところで、チェコはプラハはチェコ語しか通じないのだろうか!?
英語は? ドイツ語は? 日本語は?
訪れる国に敬意を表して、出来るだけチェコ語で言ってみるつもりだ。
3、4日間の旅行者なので、カタコトチェコ語だけでちょこっと我慢して貰うしかない。
旅の指し会話帳チェコを携帯して行こうとも考えている。
もう夜が迫ってきている、となると ドブリーヴェーチェル (Dobrý večer)
デクイイエ (Děkuji) Gute Nacht! Gute Nacht! は何と言うのかな。
冬来たりなば春遠からじ。
プラハの春早く来い、
わたしももうすぐ来るのだから。
春春したプラハを体験したいものだ。
Dobrou noc!