ドイツ語で「寝る」
そう、ドイツ語で「寝る」を普通、動詞として習いますが、もちろんそのドイツ語単語はご存知かと思います。
もう、ドイツ語でいろいろと寝たことがありますか。
ドイツ人というのか、ドイツ語というのか、現地の人たちはドイツ語の「寝る」についてはどのように対応しているのでしょうか。
例えば、どのように寝るのか、を表現するに副詞を追加的に使って、静かに寝る、裸で寝る、直ぐに寝る、早く寝る、遅く寝る、一緒に寝る、一人で寝る、等々と動詞と副詞とのコンビを作って、表現出来ているようですね。
まあ、日本語でもそのように表現出来ていることは見ての通りですが。
動詞単語そのものに、更に別の要素を追加させて、寝るという動詞に変化を付けているということ、
いわゆる「接頭辞」をその動詞にくっつけて、「寝る」であっても、どのように寝るのか、
寝ること一つを取っても色々な様相で「寝る」という状況やら事実を表現しようとしていますねよ、ね。
* *
「寝る」というドイツ語動詞(不定形)は?
schlafen
はい、その通りですね。
その基本的な動詞に、そう、色々な「接頭辞」をくっつけて、「寝る」に当ってももっと具体的に、
またはもっと詳しく、どう「寝る」のかを動詞として表現している、または表現しようとしている、ようです。
気付いていた方もたくさんいらっしゃることでしょう。
わたしは何時しか、この事実に気づき始めていました。
そして、これは面白い発見だ、と自分に拍手を送っていました。
これは自分だけの発見だ、と喜んでいました。まあ、自画自賛とでも表するのでしょうか。
実は、考えてみれば、私がドイツ語を学び始めてからは、止めてしまったり、また再開したり、
またまた嫌になって休止したり、しかしヨーロッパはオーストリアに移住することが決まってしまったからには、
否でも応でも毎日ドイツ語とのお付き合いをわたしはしなければならないだろう、ということでまたまた真剣になって
ドイツ語に取り組むと言った紆余曲折が何度となく続きました。
そんなわたしのドイツ語とのお付き合いとは関係なく、ドイツ語はドイツ語としての世界がわたしがドイツ語を学ばなかったとしても、
そこには依然としてドイツ語はドイツ語として存在しているのですよね。
ドイツ語との付き合いが始まって、それからはドイツ語の世界の様子を毎日、少しづつ垣間見るかのようにして学びながら、
ドイツ語とは何たる言語なのか、と少しずつ自分なりに気付かされてたくさんの時間を費やしてきた次第でした。
ドイツ語文法書を紐解けば、ここでわたしが発見したと思われたことが、文法書を著したドイツ語の先人、
または達人たちには既に知られたことになっていた、となるでしょうね。
別に新たにこのわたしの新発見が驚くに当たることでもなんでもない、と一蹴されるかもしれません。
まあ、そういうドイツ語の世界、実態の一つを取り出して来て、ここで云々するだけのことになるのでしょうが、
わたしのメモとしてもここに書き留めておくことにしました。
* *
ドイツ語のいわゆる「接頭辞」、
いくつあるのでしょうか。
専門家は多分、既に数え上げていることでしょう。
それをリストにしているかも知れませんね。
そのリストの中にはわたしが次に記したモノも入っているでしょう。
Aus_schlafen > ausschlafen
Ein_schlafen > einschlafen
まだまだ、接頭辞つきの「寝る」動詞はいくつもと挙げられるかと思います。
理論的に考えると接頭辞の全部を一つ一つくっつけてしまえば、接頭辞の総数だけの「寝る」動詞のいろいろと
違った寝方が表現できるようになっているかも、といえるのでしょうか。
問題は、ドイツ語世界に存在する接頭辞の全てがこの「寝る」に付けられて、
実際、日常生活でも使用されているのか、どうなのか。
それを検証する必要があるのではないか、とわたしには思えてきます。
ドイツ語の「接頭辞」リスト
早速、グーグル先生のお世話になることにしました。
アルファベット順に挙げられています、というか、アルファベット全部が当て嵌まる訳ではありません。
数は限られていることが分かります。
それぞれの「接頭辞」を使って、「寝る」の態様がドイツ語世界では表現できるようになっているのでしょうか!?
そうかも知れません。そうではないかも知れません。
一つ一つに当ってみて、検証、確認する必要があるようです。わたしが日々目にする「接頭辞」+「寝る」といったコロケーションを普通に見ているのが見出される一方、未だ見たこともないものあるようで、だからと言って使用されていないのか、それは更に調べてみる必要があるかも知れません。
A
ドイツ語 接頭辞"ab-" (7頁) abschlalfen 有りか?
ドイツ語 接頭辞"an-" (13頁) anschlafen 有りか?
ドイツ語 接頭辞"auf-" (10頁) aufschlafen 有りか?
(わたしからの追加分)
ドイツ語 接頭辞"aus-" (8頁) ausschlafen 有りか? 有り!!
(コメント:この「接頭辞」aus で始まるドイツ語動詞が全部リストアップされているのでは有りませんね。
そんなことに気が付きます。常にアップデイト中なのかもしれません。
因みに、わたしが上で指摘した ausschlafen はリストには載っていません。
が、実ドイツ語世界では使われていることはわたしは知っています。
一度読み終わったドイツ語ベスト・セラー小説の中で見出したからです。日常会話でも時に使われています。わたしも朝起き上がって来た人に向かって、朝の挨拶言葉として使う時もあります。
”Guten Morgen! Sonnenschein! (Hast du ) Ausgeschlafen?”
B
ドイツ語 接頭辞"be-" (29頁) beschalfen 有りか?
(わたしからの追加分)
ドイツ語 接頭辞? "bei-" beischlafen 有りか? 有り!!
わたしはこのコロケーションは存在することを知っています。
”bei” が「接頭辞」と呼べるものなのかどうなのか、知りませんが、
この単語(動詞)はドイツ語にあること、知っています。
ドイツ語 接頭辞"bio-" (3頁) bioschlafen は有りか? ちょっと考えられない。
でも昨今の何でもbio というブームのこと、
「寝る」ことにもこれが適用されるようになるのか、なっているのか、
さあ、どうなんでしょうか。今のところ、使用可能な動詞とは関係ないかも。
つまり、あり得ないというのが正解かも。
D (わたしからの追加分)
ドイツ語 接頭辞"durch-" durchschlafen は有りか? 有り!!
E
ドイツ語 接頭辞"ein-" (2頁) einschlafen は有りか? 有り!!
床に就いたが悶々として寝入れないでいる人もいらっしゃるでしょう。
ドイツ語 接頭辞"ent-" (空) entschlafen は有りか?
わたしの予感としては、有り、そう。
ドイツ語 接頭辞"er-" (14頁) erschlafen は有りか? 有り得そう。
G
ドイツ語 接頭辞"ge-" (3頁) geschlafen は有りか? 有り!!
いわゆるドイツ語基本動詞不定形としては使われてはいないと思います。
が、基本動詞 schlafen の過去分詞としては有り、でしょう。
M
ドイツ語 接頭辞"mit-" (4頁) mitschlafen は有りか? あのグリム兄弟の辞書には、有り!! ということのようです。
現代のドイツ語では 前置詞 mit と一緒に 例えば mit jmd. schlafen という形で使われるようです。
N (わたしからの追加分)
ドイツ語 接頭辞"nach-" nachschlafen は有りか? 有り!!
U
ドイツ語 接頭辞"un-" (6頁) unschlafen は有りか? 有りそうもないような。
ドイツ語 接頭辞"unter-" (2頁) unterschlafen は有りか?
接頭辞の意味を思いながら、考えてみるも有りそうな、なさそうな。
V
ドイツ語 接頭辞"ver-" (39頁) verschlafen は有りか? 有り!!
わたしは以前、良くやっていました。どんな意味か、体験者ならご存じでしょう。
この「接頭辞」+「動詞」のコンビを使わずしては簡潔に状況を説明できないこともないでしょうが、
この「動詞」形を使えば一発です。
ドイツ語 接頭辞"vor-" (6頁) vorschlafen は有りか? 有り得そう。 有り、だ!!
接頭辞 vor の反対意義語で nach を使った、 nachschlafen も有りそうだが、、、、。こ
このリストには nach が入ってなかったので上でわたしが追加しました。
W
ドイツ語 接頭辞"wieder-" (4頁) wiederschlafen は有りか?
接頭辞付きの動詞としては有りそうもない。
でも分離させた wieder schlafen という表現は通用しています。
つまり副詞を使った「動詞」表現の一つですね。長らく不眠続きだった人がまた寝入れるようになった。
そんな状況を表現したい時はこのコンビが使えるでしょう。わたしが使っても可笑しくはないようですが。
(わたしからの追加分)
ドイツ語 接頭辞"weiter-" weiterschlafen は有りか? 有り!! だ、とわたしは思います。
睡眠中、なぜか目が覚めてしまった。トイレに行きたくなった。
起き上がった、トイレを済ませた。元のベッドへと戻った。
さて、何をするのか。朝が明けるまで更に睡眠続行が普通でしょうか。
そんな行動をこの動詞を使って表現できるかと思います。
Z
ドイツ語 接頭辞"zu-" (4頁) zuschlafen は有りか? 有り!!
但し接頭辞としての "zu-" は使われていません。
Ü
ドイツ語 接頭辞"über-" (5頁) überschlafen 有りか? 有り!!
但し接頭辞としての "über-" は使われていません。
それぞれの「接頭辞」にはいわば隠された意味が込められていて、
その隠された意味が「接頭辞」+「動詞」のコンビネションの中の「動詞」
に具体的な意味を付加させていることが分かってくるかと思います。